機能改変


はじめに

このページは、簡単なMODを作る事で、MOD作成の基礎を学ぶことを目的に作成しています。


「道路」メニューに「歩道」を追加する

用意する物


パッケージファイルを開く

SimCityPakを起動し、SimCity_Game.packageを開きます(ファイルはシムシティフォルダ内にあるSimCityDataというフォルダに収納されています。

絶対パス(例)C:\Program Files/Origin Games/SimCity/SimCityData/)

PedestrianPath01.png

パッケージファイルには、膨大な数のファイルやフォルダが格納されています。画面左側には、パッケージファイルに含まれるリストが表示され、右側にはその中身が表示されます。

  • Type:ファイルタイプを表示します PROP:設定項目 PNG:PNGイメージ RW4:3Dモデル など
  • Group:グループごとのIDを表示しています。大抵の場合、付与されていません(UNK)。
  • Instance:各インデックスの為の主要な識別子ですが、多くの場合、参照情報はありません。
  • Compress:その項目が圧縮処理されているかどうかを表示します。
  • Size:その項目のファイルサイズです。
  • Modified:ファイルを開いた後、その項目が変更されたかどうかを表示します。

全てのTGI ID(Type、Group、Instance ID)は固有の物であるものである点に留意してください。同一のTGIが存在する場合は、ファイル名が昇順で上にくるものの中にある物が優先されます。
これは同時に、同じTGI IDを持つ場合、何らかの形で関連している事を意味します。

プロパティファイルを見つける

プルダウンのソート機能を使い、設定ファイルを見つけましょう。プルダウンメニューの「Property File」を選択します。

PedestrianPath02.png

次に、改造したい項目についての名称を選択します(この項目は、過去に有志によってまとめられた情報であり、元々のプロパティファイルに含まれる情報ではありません。その為、このIDはシムシティのバージョンが上がるごとに、微妙に置き換えられる場合があり、そのせいで項目が重複している場合があります。Valueが不明(Unknown)ばかりの物は、置き換えられる前のリストである可能性が高い為、適時自分で正しいリストを判断しましょう)

現時点で歩道(Pedestrian Path)は2つありますが、リストの下の物は、前のバージョンのIDであり、ほぼ全ての項目がunknownになっています。

PedestrianPath03.png


正しい方を選択すると、歩道に関する各種の設定が編集可能になります。

PedestrianPath04.png

ここで、歩道についてのデータをオリジナルのゲームデータから引き抜きます。元のファイルを変更してしまうと、他の色々な事象について問題が起こった時に復旧が難しくなる為です。
メニューを右クリックし、Export to Package を選択し、適当な名前を付けてSimCityDataフォルダに保存しましょう。ファイル名は半角アルファベット、数字のみが好ましいです。ファイルは昇順の上の物から優先される為「SimCity_Game.Package」よりも若い名前をつけましょう。例えば「hodou.package」などです。

PedestrianPath05.png

編集先データを調べる

設置したい場所の設定値を確認しておきます。今回は、歩道を道路メニュの「中密度の街路」の隣に設置することにしたいと思います。他の道路でもかまいません。

まず、フィルターを「Medium Density Street(中密度の街路)」を選択します。
次に「Parent Menu」の項目の「Value」の中にある鉛筆ボタンを押します。ここで表示されるInstanceIdをコピーしておきましょう。

PedestrianPath06.png
PedestrianPath07.png

プロパティファイルの編集


先ほど保存したファイルを開きましょう。メニュー File --> Open Packages… から、先ほど保存したpackageファイルを開きます。そしてフィルタをクリアします(Clear Filter を押す)

PedestrianPath08.png

次に「Parent」の項目の「Value」の中にある鉛筆ボタンを押します。

PedestrianPath09.png

ここで表示されたダイアログのInstanceIDの部分を、先ほどMedium Density Streetで読み取った物に書き換えます。書き換えが終わったら「Save」のボタンを押しましょう。成功すれば、左のリストの「Modified」にチェックがつきます。

PedestrianPath09.png

左リストのタブは、現在「Files」になっているはずですが「Packages」に切り替えましょう。

PedestrianPath10.png

先ほど変更したパッケージファイルを右クリックするとメニューが出てきます。問題なければ「Save」を選びましょう。

PedestrianPath11.png

セーブ後、先ほど書き変えたParent Menuの項目に「Roads Menu」の文字が表示されている事を確認してください。これが表示されていない場合は、初めに読み取った、他の道路メニューのIDが誤りだった可能性が高いです。先述の操作をやりなおし、別の道路メニューのParent MenuからIDを読み取って、書き変えましょう。

PedestrianPath12.png

動作確認

シムシティ本体を起動します。道路メニューに「歩道」が追加されていればひとまず成功です。

PedestrianPath13.jpg

この時点では、本来「大学」の編集メニューにあるはずの「歩道」が消えている状態になっています。前述の操作で、「歩道」の表示場所を「大学の編集メニュー」から「道路」に置き換えたので、これは正常な挙動です。

PedestrianPath14.jpg

このままでも実用上は問題ありませんが、大学の編集メニューの方にも歩道モジュールを表示したままにする方法も記しておきます。

大学の編集メニューにも「歩道」を表示させる

すべてのインデックスは、Type、Group、InstanceIDを持っている事に留意してください。これらの組み合わせは一意にしなければなりません。自作のプロパティファイルは元のインデックスと全く同じTGIなので、独自のTGIを付与する必要があります。

インデックスを右クリックし、「Edit TGI Information」を選択します。

PedestrianPath13_5.png

この時、通常はTypeIdとGroupIdは変更せず、InstanceIdを変更する事で、TGIを独自のものにします。InstanceIdは、既存の物の形式に従って、同じ桁数、16進数(0~9、a~f)で記載します。頭2桁は必ず0xにしてください。入力が終わったら「Save」ボタンを押しましょう。

PedestrianPath15.png

その後、左リストの「Packages」タブから、リストを右クリックしてセーブします。再度シムシティ本体を起動し、大学のメニューに「歩道」が現れれば修正完了です。

PedestrianPath16.jpg

  • 最終更新:2013-06-16 06:15:08

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